親の介護度が軽度、遠距離介護で毎週いかなくて良い理由。

【実例】仕事をしながら介護

親の介護度が軽度、遠距離介護で毎週いかなくて良い理由。

 

“親を遠く離れて介護することは、言葉に表せないほどの心配や不安が心をよぎる時があります。何かあった時にすぐに手を差し伸べられない不安。そして、日常生活が見えない距離。

「うちの親は、いつも頑張り屋なんだから大丈夫」と思いながら仕事をしていても、ふっと、心の中で心配がぐるっと駆け巡る時がります。
親孝行しなきゃ、ちょっと考えてしまうと、遠くにいても、毎週のように実家に帰省したほうがいいのでは?と思ったりします。

私も現在住んでいる場所から、4時間かかる田舎に一人暮らしで要介護2の母親がいます。いわゆる遠距離介護です。父親の遠距離介護が終わったと思ったら、母親です。
この介護という仕事に25年ついていますが、やっぱり親のコトを考えることはあります。

さて、今回は、遠距離介護になっても、要介護者の軽度の場合、毎週いかなくていい理由を解説します。

※今回は認知症状Ⅱ以上の状態での考察は含んでおりません。

まず、要介護度の軽度とは

まず、介護の段階は軽い介護から中度へ重度へという8段階あります。それは、「要介護認定基準時間(介護にかかる時間)」をベースに7段階に区分され、それに「自立」を合わせて合計8段階です。要介護2までは軽度になります。

遠距離おやの介護、軽度の場合「考えるべきこと」と「考えなくていいこと」

遠距離の親の介護が必要である場合、介護度が軽度であるという状況では、以下の点を考慮することが重要です。また、余計な心配をせずに安心できる方法もあります。

介護度軽度「考えるべき」こと

サポート体制の構築、お金

このサポート体制が構築されると、専門職からも定期的な連絡がとれて、健康や生活状況を把握の確認ができます。また、親へのちょっとした数分間の電話、ビデオ通話、メッセージなどで連絡することもできます。
一番大事な事そこで、それは、あなた自身の“お金と訪問回数”です。
遠距離では、どうしても交通費プラスαでお金がかかります。長期になる可能性があり、なので、ご自分の生活状況を優先的に考えることが必要です。

介護度軽度「考え無くてよい」こと

過度な心配

介護度が軽度である場合、過度な心配をせしにあことを心掛けることです。介護的(医療的)な日常生活では、専門職からの支援がされています。そして、介護の先が見えているベテランのケアマネは、事前に何かしらのメッセージを的確に伝えてきます。
そうは言っても…親孝行したい、という気持ちもわかります。ただ、ご自分で負担の上積みは避けましょう。

あまり介入しすぎると、あなたに対する親の依存度がパワーアップします。なんでもかんでもポストされますよ。

余計なストレスが生まれます。

介護度の軽度者「できている」「できていない」の言葉は心へ影響する

以前だったら、「スムーズに出来ていたのに…」
現在(いま)、「できていない…」

みなさんの判断基準、「できていること」と「できていないこと」は、今までの姿や状態から考えて判断されることだと思います。

結構みんな頑張って、
ゆっくりでも、やっとでも、どうにかしています。
ゆっくりだったり、やっとこでも出来ていることは出来ていると、、
ちょっと難しいかもしれないけれど、認めてあげてください。

実は介護する側と介護される側において、
これ、とっても大事。
自分でできているという感覚です。
だって、
「出来ないじゃん!」と言われるより「出来ているじゃん!!」
と言われたほうが嬉しですよね。
そこは、子供でも高齢者でも一緒です。

その時、親の顔をチラッとみてください。
ニッコってしてますから。

そこで、言われた本人は凄く自信に繋がるし、私を見ていてくれている。
という気持ちにもなってくれます。

いままで利用者さんたちをみていて、親子の関係が良くなる魔法の言葉です。

(尚、介護度認定調査での「できる」「できない」は、ご様子・状態・エピソードから適正に判断・評価しますのでご安心ください)

【介護度が軽度】親の遠距離介護で毎週いかなくていい3つのこと

担当ケアマネがいる

親がケアマネージャーのサポートを受けている場合、地元の専門家が介護計画を立て、必要なサービスを提供することが期待されています。この場合、遠距離から毎週訪れる必要がなく、ケアマネージャーを通じて適切なサポートが行われます。

介護サービスを使っている

親が地元の介護サービスを利用している場合、例えば通いの介護や居宅サービスを活用しているなら、毎週の訪問が不要になります。専門の介護スタッフが定期的にサービスを提供し、問題があれば担当ケアマネに状況を報告します。遠距離からの訪問が軽減できます。

状態によりサービスが増やせる(区分変更)

親の状態が変わる可能性もありますが、その時は介護サポートを手厚出来る介護度の区分が変更をします。介護度が中度になる場合など、遠距離の介護ということを担当ケアマネージャーや各介護サービス事業所も把握しているため柔軟に対応します。必要なサービスを増やすことができます。

例えば、デイサービスを導入、デイサービスをお使いになっているのであれば回数を増やす。また、ヘルパーサービスを導入、ヘルパーをお使いになっているのであれば回数を増やす。など。

遠距離の親に安心して安全に暮らして頂くための介護保険サービスの組合せ方は豊富にあります。ご本人の性格などもありますが、遠距離介護になって仕事をしながら介護ができます。

なので、親の介護度が軽度であり、担当ケアマネージャーや各介護サービス事業者がついている場合。
適切に対応しているので、遠距離から親の介護で毎週の訪問をしなくても大丈夫です。

遠距離でも帰省する時

それでも、遠距離の介護だけれど、帰省して頂きたい時は

状態の激変のとき。

要介護3(中度)以上になる場面です。
例えば、台所で鍋を焦がしてしまった。自宅が分からなくってしまった。
です。
現場では、勿論その対応や対策などを講じたりしていますが、連絡が入ると思いますので、いったん実家に帰省してください。

これからの介護の方向性を、ざっくりでいいので決めていきましょう。

私も一人暮らしで、身内のいない高齢者の介護も25年してきました。
さいごは、在宅や施設の方針を立てたりもしました。
しかし、身内の方がいる場合には、ケアマネは決定できまません。

なので、激変時や緊急時には、出来るだけ早く実家に戻ることをお勧めします。

最後に

遠距離介護をする上で、ご自身の生活状況も重要です。介護が長期になる場合もあります。だからこそ、軽度の場合から無理をせず介護にむかわれることで、心身ともに健康でいることが、親に対する介護支援が続けられる鍵となります。

そして何よりの親孝行です。

柔軟で効果的な支援体制の構築を心がけ、遠距離介護を進めていきましょう。
何かあれば、遠距離での親の介護でも不安を取り除く方法や解決策が必ずあります。

今回の記事を参考にしていただければ幸いです。